嗚呼、懐かしきインド生活

≪インド現地採用情報≫ 9ヵ月かけて、PF還付に成功した話

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Namasteです!2018~2020年までインド現地採用で勤務していたAshaです。

雨も多くて朝から晴れていない日は気分もどんよりして在宅勤務をスタートさせていますが
先週のわたしのこころは少し晴れ晴れしておりました。というのも・・・

現地採用の難関(となりうる)Provident Fund(通称 PF)の還付に成功したからです!!

しかも、会社都合退職となってから9ヵ月かかってやっと・・・!

前の会社について悪口を書きたい訳ではないのですが、会社都合退職なのにあまりに酷い対応をされた為
わたしはインド人コンサルタントに依頼をして、帰国後もリモートで交渉・対応しながら進めてきました。

これからの現地採用さんや今いらっしゃるどなたかのお役に立てばと思い、今回の詳細と経緯をまとめました。
2020年10月~2021年6月での記録として、少しでもご参考になれば嬉しいです。

Provident Fundとは?

PFと呼ばれているProvident Fundは、インドの国による積立年金制度です。従業員20 名以上で月給15000ルピー以上であれば給与天引きで国に積み立てる義務があります。
その為、ほとんどの外国人就労者はこの基準を超えるので、対象になります。
現地採用は正社員登用の場合は義務が発生しますが、コンサルタント契約などであれば発生しません。

もうひとかた、気になるのは日本の会社からの駐在。
実は駐在に関しては、2016年に、日本とインドの間で社会保障制度の取り決めが成されており、ダブルで納税や積立義務が出ないよう、考慮されています。
現地採用は日本に籍が無い為、インドでの積立義務があるんですね。

このPFですが、外国人でも58歳以降にならないと還付が受けられなかった(=ほとんどの現地採用は還付されなかった)のですが
現在、外国人は58歳未満でも還付を申請することができます。なので、わたしも今回の還付対象です。

準備したリソースと書類

*写真はPF Passbook(積立金額が確認できるオンラインページ)の画像。

今回は退職後、帰国をすぐ決めたので時間が無い、かつ雇用主とは(色々あって)冷戦状態だったので
インド時代のビジネスパートナー様から紹介していただき
人材・労務コンサル会社を経営しているインド人のコンサルタントに書類チェックと実際の申請とフォローをお願いをしました。

用意してコンサルさんに渡した情報や書類はこんな感じです。

  • PF ポータルのログインID / パスワード(退職前に要確認!)
  • Form 10C
  • Form 19
  • 身分証明書(パスポート、PANカード)
  • アダールカード(2020年8月に作れました。この話もいつか書きます)
  • キャンセル小切手
  • 雇用主からの退職証明書(Resignation Letter)
  • 雇用契約書

帰国前に、コンサルさんのオフィスに何度も通って、サインし直したりコピーしたり、、と準備を一緒にしてもらいました。
たまにヒステリー起こしてわーきゃー言うわたしに付き合ってチャイもおごってくれたコンサルおじちゃんに感謝です・・・。

手書きしたForm 19はこんな見た目をしています。

4回の申請の末、成功した経緯

*コンサルさんのオフィス階から見下ろした景色

色々なネット上をあさっていると、日本人は会社を退職する1カ月前から申請を始められて、2週間で承認されるから帰国前も安心ね♡という記事がいくつか見られます。
しかし、わたしのビジネスパートナー様も、コンサルさんも「そんなんある??」という感じでした。

コンサルさんにはPFオフィサーに実際に聞いてもらいましたが、PFオフィス側からも「なんのこと??」と返事が返ってきたそうです。
(これはPFオフィス内の現場が知らないだけという可能性も十分あるのでなんとも判断できない…)

さてさて、ここから実際の申請についてです。
実はわたしは退職後、4回申請しています。
帰国後の2020年10月、12月、そのあとは2021年4月、5月です。

【第一回戦】2020年10月の申請

上記の退職前申請が出来なかったので退職後に準備を始めて、いざオンライン申請!!
その時すでにわたしは日本(;’∀’)

こちらのPF member passbookのClaimで書類をアップロードしてもらい、submitしてもらったところ
SMSにOTPが届いたので、コンサルさんにWhatsappでシェアしてアップロード完了!
※わたしはインドのAirtelのプリペイドSIMをinternational roaming分チャージしていました

結果: Rejected

通常ルールに従って退職後60日経ってから申請せよ、とのことでした。
ルールは破れないよね・・・(心のどこかで行けると思ってた)

【第二回戦】2020年12月の申請

ルールに従い、退職から60日経ってから、再度オンライン申請にトライ!

しかし、次に起こった問題が、コンサルさんがsubmitしてもOTPがわたしの携帯 in Japanに届かない…涙

その為、コンサルさんが知人のPFオフィサーに書類を渡して、アップロードしてもらえるよう頼んでくれました。
異例のPF職員による代理申請(笑)インド人のコネがものを言いますね。

結果: Rejected

なんで!!??(´;ω;`)

表示されたReject理由によると、これまでの積立金の額が間違っているとのこと。
この解明と訂正の為に前職に掛け合い、大ゲンカになりました。。。

もう退職したんだし、どうせ会社はアカウント内の額はいじれない。
これに対する解決策としては、3月末に20年度のPFアカウント額がinterest(利子)含め精査・調整され、「これがあなたの積立総額です」とfixされた後なら、それまでの額が間違っていようが引き出せる、とのこと。

なんだかよく分かんないけど、Fiscal Yearを満了すればアカウントが還付Ready!!な状態になる的なことはなんとなく理解したので
4月まで待つことになりました。コンサルさんがいてくれて本当に良かった・・・。

【第三回戦】2021年4月の申請

ついにFiscal Yearを満了し、申請を再チャレンジする時が来ました…!!

この頃インドはCOVID-19第二波で大変なことになっていましたが
コンサルさんがPFオフィサーに遠隔で掛け合って、再度代理申請をしてくださいました。

無事にアップロードされた通知のSMSが来て、どきどきしながら待つ・・・
しかし、いつもは2種類の書類受理のSMSが来るのに、今回1種類分しか来てない・・・嫌な予感

結果: Rejected

!!!(ヒステリー)

コンサルさんに慌てて確認してもらったところ、なんとPFオフィサーがコロナに感染してしまい
書類受理が完了できず、不備があったとのこと。
それは怒るに怒れない・・・当時のインドを考えたらそんなこと言ってられないのは明白。

「彼が復活したらまたすぐやるから安心して待ってろ!」と宥めてもらい、再度ステイ。

【第四回戦】2021年5月の申請

オフィサー復活らしく、再度アップロードされた通知がありました。
今度は2種類分受領の通知でした。いけ~~~!!

そして1ヵ月待ったある日、コンサルさんから電話が来ました。

「今日PF事務所に行ってきたんだが、オフィサーから賄賂を要求されたんだ。○○○○ルピー払ってもらえないか?払ったら来週には完了する。」

そ、そでのしーた、、、!!!!

色々考えました。払ったところで完了する保証は100%ではない。
でも、これまで前職と大喧嘩して吐き気がするほどストレスになっていたPFの戦いが終わるのであれば、喜んでお渡ししたい。
私の今の最優先事項は、還付金額が減ることよりも、このストレスから解放されること。

ということで、コンサルさんを通してお渡しして約1週間・・・

結果: Settled

ついに、ついに、、、!!!(本当にガッツポーズした気がする)

「NEFT(オンライン送金)で〇〇ルピー送りました。3日くらいであなたの銀行口座に到着します。」
とのPFからのSMSもしっかり来ました。

そしてわたしはSMSの翌日に着金確認。9ヵ月の戦いが終わった…!!

最終手段が賄賂かよ、、というのは賛否両論あると思います。
しかし、わたしは何よりお金絡みでストレスになっていた前職と縁を切れることが本当に心の救いです。
自分を守る為なら、払って良かったとさえ思っています。皆さんそれぞれの基準で選んでいいのではないかな…。

ちなみに同時期に退職したパニール太郎は別方法で還付申請していますがいまだに還付できていません。。
一緒に頑張ろうな。。。

まとめ ひとに頼って、諦めない!

現地採用で働いていると、生活面で様々な困難にぶち当たると思います。
普段の生活は活気に満ち溢れていますが、赴任後の立ち上げや帰国時の身辺整理などは苦労することもありますよね。

でも、一番大事なのは、ひとに頼ること。
自分ひとりでどうにか出来ることなんて、ほとんどありません。ましてや、インドで外国人が頑張って交渉したって聞き入れてすらくれません。
ローカルの交渉は、背景を知り同じ理解があるローカルの人が一番対処法を知っていますし、柔軟かもしれません。

インド生活での苦労から得たヒントなどもご共有できればと思うので
いつか、これまた困難と言われたりするアダールカードの奇跡的な作成経験もまとめてみます。(アダールも10ヵ月かかりました)

現地採用は会社からの助けが無く大変なことも多いけど、みんなで協力して助け合って、乗り越えましょう…!次の記事でPhil milenge!!

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